変わり者集団その四

MO&MA

2008年02月09日 21:44

若かりし頃の話


昔、好きだった子とデートがしたくて

何とかしようと考えて

注文の時に

「いつものやつ」

と言ったら格好良いなと思い

20歳そこそこの若造が

無理してBARに飛び込んだ


マスターと話し込み

女の子を口説くために何か

美味しくて強いカクテルはないですかと聞いたら

これなんかいいんじゃないかな、と

「ロングアイランドアイスティー」を作ってくれた

ジン・ラム・ウォッカ・テキーラを使った

度数的には高いけど

味はアイスティーのように爽やかなカクテルだ


これはいいぞと思い

「明日、何とかその子を誘って来るのでよろしくお願いします」

と頼んで

あと

「彼女のカクテルはアルコールを強めでお願いします」

とお願いした (なんと姑息な)


さて

いざデート当日

想像の通り、相手にドタキャンをくらった僕は

失意のまま暇そうなな男友達を誘い

再びBARへ…


マスターに

どうしたのと聞かれ

「フラれちゃいました」

と言うと

「じゃあ彼女に出すつもりだったカクテル、飲んでみる?」

そうして出された特製ロングアイランドアイスティーは

注文通り

二杯で悲しみに暮れる僕の記憶を飛ばしてくれた

その後近くのクラブで友達と

泣きながら踊り狂ったのであった



そんな僕も今やBARのマスター


やっぱり

悪い事はできないものだね


だね

関連記事